こんにちは、元臨床心理士の春井星乃です。
現在は、心理学・精神分析・エニアグラムを通して性格構造を明らかにする「イデアサイコロジー」を提唱しています。
さて、個人セッションを始めてから3ヶ月が経ちました。
ちょっとひと段落ついたので、ここでみなさんに個人セッションの相談者さまの年齢や性別、エニアグラムタイプの分布などを整理してお話しようと思います。
すべての相談者さまが、性格の4つの層を分析していく「自己分析セッション」をご希望でしたので、ここでは「自己分析セッション」について説明していきます。
相談者さまの性別・年齢
まず、相談者さまの性別ですが、やはり女性が約8割を占めます。
年齢は、40代が最も多く53%、次に30代が26%、50代が21%となりました。
エニアグラムタイプが相談者さまの想定と一致したか
「自己分析セッション」では、前もって相談者さまにチェックシートを書いていただきますが、最初に「現在、あなたのエニアグラムタイプはタイプ何だと思いますか?」という質問があります。
この質問の回答とセッションでの私の見立てが一致した方は32%で、その中でも、相談者さまがタイプを1つだけあげてそれが私と一致したのは11%、複数あげたタイプの中の1つが一致したのは21%でした。
その他の約7割は、私が見立てたタイプが、相談者さまご本人では全く想定していなかったタイプだった方でした。
エニアグラムタイプが確定したか
このセッションでは、私の見立てと相談者さまの自己分析が一致し、相談者さまが客観的にも感覚的にも「自分はこのタイプだ」と思えて始めて、タイプを確定することにしています。
なので、タイプが1つに確定しない場合もあります。
3回のセッションで相談者さまにいろいろと質問をし、各タイプ特有の欲求・不安、感情・衝動、行動などがあるかどうか探っていきますが、2つくらいまでは絞れてもなかなか決め手がないケースもあります。
その場合は、親子関係、他者化、遺伝の影響が大きい場合が多いのですが、そうなるとどうしてもエニアグラムタイプが意識しにくく、外見的にも影響が出にくくなるんですね。
この3ヶ月のセッションでは、エニアグラムタイプが確定した方は68%、確定しなかった方は32%でした。
親子関係・他者化の影響が大きいケース
また、相談者さまの中で、親子関係の問題が現在の生活やご本人の性格に大きく影響していたケースは、74%でした。
ご自分ではすでに親子関係の問題はクリアしていると思っている方も、話してみるとまだ無意識に影響を受けていたと分かるというケースも多かったです。
同様に、他者化が現在の生活やご本人の性格に大きく影響していたケースは、21%でした。
相談者さまのエニアグラムタイプ分布
3ヶ月の自己分析セッションで、エニアグラムタイプが確定した方のタイプ分布は以下の通りです。
今回の3ヶ月のセッションでは、タイプ4−3の方が非常に多かったです。
最初からご自分でタイプ4−3だと判定していた方、4−3だとは思ってもみなかったという方など様々ですが、なぜか圧倒的に4−3が多いという結果になりました。
考えられる理由としては、タイプ4は自分でも気づかないうちに内的な意識や性格に興味を持ちやすく、現代の日本ではやや生きづらさを感じやすいということ、他人と深く理解しあうことに興味を持つということがあります。また、全体数としてタイプ4−3は人数が多い傾向があるのかもしれません。
次に多いのは、タイプ6−5でした。6−5も5が入っているので、心の内面や心理学的な知識、理論に惹かれやすい傾向があります。そして、劣等感も持ちやすいため、自分と向き合う機会は多めとなります。また、表面的には内向的で人付き合いが苦手な雰囲気を持つ方もいますが、奥底では人が好きで頼りたい気持ちがあるケースも多いです。
あとは、1−9、1−2、4−5、9−8、9−1、7−8が同数となりました。
ここに、確定しなかった方の可能性の高いタイプを入れてみると、タイプ4とタイプ1が多くなります。タイプ1・4は全体数も多めで、不安系なので自分の内面や抽象的な思想・理論・知識に意識が向かいやすい、そして人と関わることを根本的には求めているため、このセッションに申し込んでくださったのかもしれません。
また、逆に全くいなかったのがタイプ2・5・8の欲求不満系です。
これは、まず全体数が少ないということ、さらにタイプ5は初対面の人との交流や自己開示が苦手だし根本的に興味がないということ、タイプ2と8は1・4・7系に比べると実はそこまで自分の内面や抽象的な理論や思想には関心がいかない、人に相談することを好まないことなどが理由として考えられます。
タイプ2・5・8は基本的に「我が道を行く」という人が多い傾向がありますね。