ごあいさつ


イデアサイコロジーのサイトに来てくださりありがとうございます。


元臨床心理士・イデアサイコロジー主催者の春井星乃です。


ここで自己紹介も兼ねて、なぜ私がイデアサイコロジーをはじめることになったのかについて、お話させていただきたいと思います。

私は中学生の頃から、「人間の性格はどのようにして作られるのか」ということにとても興味がありました。

家族や周囲の人たちが、自分とは全く異なる、ある一定の感情・思考・行動のパターンを持つことがとても不思議だったのです。

なので、大学では心理学部に入り、大学院にも進んで研究者を目指していました。でも、研究を進めるにつれ、私がどうしてもしたかった「性格の成り立ち」についての研究をすることは日本の心理学界では難しいということが分かりました。

心理学で性格研究というと、性格をあるタイプに当てはめて説明しようとする「類型論」(ユングのタイプ論など)、性格をいくつかの要素の組み合わせで説明する「特性論」(ビックファイブなど)という2つの大まかな分野があります

でも、これらは、成長後のある特定の時に外から見える性格特徴を捉えるための方法であって、生まれたときからどのように性格が形成されるのかという問題は考えません。

また、性格の形成のされ方について、心理学で一般的に言われているのは「性格は遺伝と環境の相互作用で決まる」ということです。

最近では、特に海外で遺伝と性格の関係に関する研究は多数出されていますし、環境の影響に関する研究も、乳幼児期の愛着のパターンの研究、兄弟姉妹での生まれる順番の研究など多数あります。

それぞれの分野で研究は進んではいるのですが、研究の範囲を決め、そこを細かく掘り下げることをするのみで、1人の人間を乳幼児期から全方位的に見て、性格がどのようにできあがるのかを1つの理論として提出するような研究はされていないのが現状です。

大学院の指導教官からは、私のやりたい研究は「あなたみたいな小娘がやることではない」と言われました(笑)。

それでもどうしても既存の心理学の研究に興味を持てなかった私は、精神科クリニックで臨床心理士をしながら独自に性格の研究をしていくことを決めました。



そんな独自の道を行く私が衝撃を受けた性格分析法がエニアグラムです。

エニアグラムは内容的には先程お話した「類型論」に入りますが、日本の心理学界では研究対象として全く認められていません。なぜかと言うと、エニアグラムはそもそもの提唱者が心理学者や精神科医ではなく、その出自もよく分かっていないからです。

エニアグラムの性格のタイプ論は、1950年代にボリビアの神秘思想家オスカー・イチャーソが考案したとされています。イスラム教の神秘主義哲学や古代バビロン、古代ギリシャ、グノーシス、カバラの影響を受けているなど諸説ある状態なので、心理学というよりもオカルト・スピリチュアル系に近いものとされてしまっています。

でも、そんなエニアグラムが、今まで私が勉強してきた性格に関するどの理論よりも、私自身や私の周囲の人たちの思考・感情・行動のパターンを正確に言い当てていたのです。

そして、臨床心理士として患者さんと接している中で、エニアグラムが精神科の様々な病気とも対応していることに気づきました。

身体の病気にも様々な種類がありますが、同じ病気にかかった人は同じ症状が出ます。それは人間共通の身体の構造があるからですよね。同じように、心の病気にも様々な種類があります。

例えば、境界性人格障害の方は「見捨てられること」に恐怖を感じ、周囲の人々との絆を求め、それが上手くいかないと自傷行為をするという特徴があります。強迫性障害の場合は、不潔恐怖や儀式行為(寝る前にふとんの四隅を触らないと眠れない等)、外出する際に鍵の確認を何回もしてしまうなどの特徴があります。

私は、こんなに特徴的な症状が多くの人たちに同じように出るということは、心にも身体と同じように構造があるということなのではないか、そして、その構造を探るための手がかりがエニアグラムにあるのではと考えました。

現在の精神科治療は、アメリカ精神医学会が出版している「DSM-Ⅴ」という診断基準を使用し「以下の項目のうち〜個が当てはまったらその疾患である」と診断して、それにあった薬を処方するというのが主流です。その人が意識の発達過程でどのように症状を発症するようになったかなどにはあまり関心を持たないのです。

なので、心の構造と精神疾患の関係の研究も精神分析や精神病理学の分野には多数ありますが、現在はメジャーではありません。また、私個人としても、あまり納得の行くものがありませんでした。

かといってエニアグラムの研究者たちにも、私が納得の行く明確な意識発達とのつながりを理論化している方はいなかったので、私は独自に心理学、精神医学、エニアグラムを統合するものを作り出そうとしました。



私がエニアグラムに出会ったのは、大学3年生の冬だったと思います。そこから約20年、臨床経験と研究を積み重ねて確立させたのが、このサイトでご紹介している私の性格に関する考え方です。

これを「イデアサイコロジー」と名付けました。イデアサイコロジーの「イデア」という言葉は、哲学者プラトンの「存在の根本構造」を意味する「イデア」という用語をお借りしたものです。

イデアサイコロジーのロゴマークは、プラトンが著書『ティマイオス』で紹介した「プラトン立体」の中の1つである「正20面体」をモチーフにしています。