こんにちは、元臨床心理士の春井星乃です。
現在は、心理学・精神分析・エニアグラムを通して性格構造を明らかにする「イデアサイコロジー」を提唱しています。
去年、本の執筆中に、携帯ゲーム事業の株式会社アカツキ創業者塩田元規(げんき)さんの『ハートドリブン』(2019年10月出版)という本を読みました。
この本は、幻冬舎の編集者箕輪厚介さんが手がけたもので、2018年に同じく箕輪さんプロデュースで出版されたSHOWROOM創業者前田裕二さんの『メモの魔力』に続いて、ビジネスと心の価値をテーマにしたものの第2弾ともいえる本です。
『ハートドリブン』を読んで、まず驚いたのはイデアサイコロジーと考え方がかなり似ていることです。ビジネス界にこんな方がいらっしゃるんだと嬉しくなりました。
この記事では、『ハートドリブン』に描かれている塩田さんのライフストーリーをご紹介しながら、心理学やイデアサイコロジーの観点から分析し、塩田さんの考え方とイデアサイコロジーの共通点・相違点ついて、お話してみたいと思います。
塩田さんのライフストーリー
「観念」と歪んだ信念・早期完了
乳幼児期・児童期の経験の影響
「偽ダイヤ」と権威主義的パーソナリティ・崇高なものとの同一化:他者化
「感情」と性格の階層構造
塩田さんはエニアグラムタイプ5−4?
塩田元規さんプロフィール
まず、塩田さんのプロフィールです。
塩田元規
株式会社アカツキ創業者 代表取締役CEO
横浜国立大学工学部情報工学科を経て、一橋大学大学院MBAコース(現:一橋ビジネススクールMBA)修了。
新卒で株式会社ディー・エヌ・エーに入社し、広告事業に従事。退職後、2010年6月に香田哲朗(取締役COO)と共同でアカツキを創業。2016年3月に東証マザーズ上場、2017年9月に東証一部へ市場変更。
Wikiによると1983年生まれです。バリバリの実業家エリートコースですね。
でも、『ハートドリブン』には、そうせざるを得なかった塩田さんの人生が描かれています。
塩田さんのライフストーリー
では、さっそく、塩田さんの人生をご紹介していきます。
まず、塩田さんの人生において、最も大きな影響を及ぼしている出来事は、中1のときお父様が亡くなったことです。
でも、親族からは「元規は長男なんだから、これからは父親の代わりに頑張りなさい。お母さんを支えなさい」って言われた。だから、次の日から休まず学校に行ったし、学校の先生が僕の父親のことをクラスで話している時も、笑顔で耐えていた。悲しみの感情は抑えて、長男として頑張ると決めた。その時から、僕の中には多分、なんでもちゃんとする、人より努力するっていう観念ができたんだと思う。でもその分、誰かに甘えたり、頼るのが苦手になった。
父親の死によって、僕は「自分の命って何に使うんだろうか?」とか「自分はそもそも何がやりたんだろう?」と考えるようになった。それは自分の人生を大切に扱うチャンスをくれた一方で、自分の人生において何かを残さないといけないという焦燥感も生まれた。そうしなければ、自分には生きる価値がないと思うようになった。
ここで大きく塩田さんの生き方を左右する「考え方の癖」が形成されています。これを、塩田さんは「観念」と呼びます。
そこから、さまざまな素晴らしい出会いを経て、
最高に人が輝いて、ワクワクして働いている組織。そして僕が死んだ後にも、世の中に価値を提供し続けていく偉大な幸せ企業を作ろう!
と思うようになり、睡眠時間3時間で猛勉強し、DeNAに入社してからも猛烈に働きます。そして、2年間で20人の部署のマネージャーを任せられたりと成果をあげ、3年目で退職。起業することになります。
会社に寝泊まりし、成果も出ず貯金も10万円しかなくなるような壮絶な1年目が過ぎ、2年目でメンバーが辞めるという出来事が起こります。
そこで塩田さんは「もっと頑張っていい会社にしなければ」と思い、自分を追い込んだ結果、「毎日イライラして嫌な奴になっていった」と書いています。
それをCOOの哲朗さんに諌められ、「自分が自分じゃなくなっていた」と気づいたといいます。そこから、塩田さんは自分と向き合うことを始めます。
しかし、起業から3期目にさらに大きな試練がやってきます。売上を上げたいと思い、雰囲気の合わない人材を採用して、会社の雰囲気が悪くなり、結果プロジェクトが失敗して5000万円の損失を出してしまいます。
そして、1年目からのメンバー4人が退職。雰囲気はどんどん悪くなっていき、経営もうまくいかない。塩田さんも体調を崩し、ストレスで1人泣きながら嘔吐する夜もあったと書いています。
だけど、心の奥底にいる僕は叫んでいた。「もう限界だ、これ以上は無理だ。背負えない。助けてくれ」と。
僕の思考の中には、観念のモンスターがいた。
それは僕にこうささやいていた。「人に弱みを見せちゃダメだ。自分が強くないと、周りはついてこない」。
思考の中のモンスターは、つらさを人に見せることを許さなかった。責任は自分がとる、なんとかするしかない、そしてなんとかできない自分には価値がない、と僕を縛っていた。
そこで、ある知り合いのご夫妻が塩田さんの話を聞いてくれます。塩田さんは彼らの前で泣きながら「もう限界だ」と言います。
そのご夫妻から「自分も幸せにしていいんだよ」「会社のメンバーにも苦しいことを分かち合えばいいよ」と言われ、塩田さんは勇気を出して哲朗さんに話します。
「いや、なんで一人で全部かかえ込むんだよ。会社はみんなで作ってるんだろ。みんなで頑張ろうよ」
と言われ、塩田さんは「成果を出せない自分でも、ここにいていいんだ」と思うことができるようになります。
そして、塩田さんは1日会社を休んで故郷に行き、父親の職場や一緒に遊んだ場所をめぐって、自分の内側にいる父親との会話を試みます。
また、その後母親から子供の頃の話を聞き、「俺って愛されてたんだなぁ」「もう大丈夫」と感じることができて、東京に戻ります。
このことがきっかけで会社の雰囲気もよくなり、次のプロジェクトは大ヒット。
「アカツキ」はそこから急成長し、2016年には東証マザーズに上場。2017年東証一部へ市場変更。現在に至ります。
以上が、心理面に焦点を当てた塩田さんのライフストーリーの要約です。
「観念」と歪んだ信念・早期完了
さあ、では、この塩田さんのライフストーリーを心理学、そしてイデアサイコロジーで読み解いてみましょう。
まず、塩田さんの最初の大きな転機である父親の死によってできた「観念」ですが、これは心理学的に言うと、認知行動療法における「歪んだ信念」「スキーマ」というものが最も近いと思います。
認知行動療法では、幼少期から形成されてきた信念を通して情報が解釈されることで、様々な感情や症状が生じると考えます。この信念を修正することが治療に繋がると考えますので、塩田さんの「観念」修正の過程は認知行動療法で説明することができます。
ただ、認知行動療法の「歪んだ信念」は、形成される時期は限定されていませんし、人間の意識発達の概念は組み込まれていません。
心理学で最も塩田さんの状態をよく表せる理論は、私がいつもお話しているマーシャの「自我同一性地位」の理論かもしれません。
ちょっと説明してみますね。ご存知の方は飛ばしてください。
自我同一性達成 | 「危機と傾倒」両方経験 | 自我同一性を確立している |
モラトリアム | 「危機」のみ経験 | 自分の生き方を模索中 |
早期完了 | 「傾倒」のみ経験 | 親の価値観で生きている |
自我同一性拡散 | どちらも経験していない | 自分がなく流されて生きる状態 |
心理学には、「自我同一性(アイデンティティ)」という概念があります。「自我同一性」とは、これまでもこれからもこの自分であるという「一貫した自分」や「これこそが自分自身だ」という感覚のことを指します。
そして、人間は13〜14歳前後から自我同一性確立への課題に向き合うことになるとされています。心理学者マーシャは、この自我同一性を確立するためには、「危機」と「傾倒」という2つの条件が必要だと考えました。
「危機」とは、それまで当たり前だと感じて取り入れていた価値観に対して迷いを感じ、自分はこれでいいのかと考え始めること、「傾倒」とは、自分で選択したある特定の事柄に対し、興味関心を持ち、積極的に関わることです。
そして、マーシャはこの「危機」と「傾倒」の組み合わせで、自我同一性を確立するまでには4つの段階があるとしました。「自我同一性達成」「モラトリアム」「早期完了」「自我同一性拡散」です。
さて、塩田さんのお話に戻ります。
塩田さんのお父様が亡くなったのは13〜14歳のときですから、ちょうど自我同一性の確立の課題が始まるか始まらないかの境目の時期です。
お父様が亡くなった時期を「自我同一性確立」の課題が始まった後とするならば、お父様が亡くなったことを危機、「長男として頑張る」「なんでもちゃんとする」「人より努力する」「自分の人生において何かを残さないと自分には生きる価値がない」という考え方を、傾倒とすることもできます。
しかし、父親の死は外部から否応なしにもたらされたもので、塩田さんの自由意志で選択したものではありません。そして、実際塩田さんはこの影響で苦しんできており、自分のほんとうの感情とつながっていなかったので、私はこれを「早期完了」と考えます。
通常、「早期完了」とは親や家庭の環境で形成された価値観をそのまま取り入れて生きることですが、塩田さんの場合はお父様が亡くなった反動として強力な「観念」が作られてしまい、本来この時期に無意識から上がってくる感情や欲求と向き合うことができなかった。
それを大人になっても持ち越して、それを基盤に生きていくことになったということなのだと思います。
イデアサイコロジーの「乳幼児期・児童期の経験の影響」
さて、これをイデアサイコロジーで考えるとどうなるでしょうか。
イデアサイコロジーでは、人間の性格は以下の4つの階層構造で形成されると考えています(詳しくは「性格の階層構造」へ)。
塩田さんが自分の「観念」に気づくまでは、上から2番目の「乳幼児期・児童期の経験の影響」の層で形成された自己イメージ・他者イメージに同一化していたと考えられます。
自己イメージ:「成果を出さなければ価値がない・愛されない」「長男として人一倍努力して周囲を守らなければならない」
他者イメージ:「成果を出していなければ認めてくれない・愛してくれない」「守るべき存在」
ここに同一化して世界を認知していたために、それ以下の層にある「自分の本質」が見えなくなり、同時に周囲の人や状況も客観的に判断できなくなっていました。
でも、さまざまな行動や経験を通し自分に向き合うことを続けて、この「自己イメージ・他者イメージ」が思い込みであり、自分の本質は別のところにあると気づいて(塩田さんはこれを「メタ認知」と呼んでいます)、これをコントロールすることが可能になったということだと思います。
「偽ダイヤ」と権威主義的パーソナリティ・崇高なものとの同一化:他者化
そして、塩田さんの考え方で私が最も面白いと思ったのが、「偽ダイヤ」という概念です。これは、塩田さんによると、「観念」と共に、人間の魂の進化を阻むものです。
非常にわかりやすいたとえでいえば、世間から称賛される大学、企業、資格、役職、年収、etc。また、すごいと言われている人とのつながりを持つことなどもそうだ。誰かや何かによって自分の価値を証明しようとする。もちろん入りたい大学、企業に入ることは素晴らしいことだし、全てが偽ダイヤになるわけではない。
いつの間にか「外側の何か=自分の価値」だと思っていないだろうか。
このような概念は、私の知っているところでは心理学ではエーリッヒ・フロムの「権威主義的パーソナリティ」、社会学のシステム理論の「2種類の自己肯定感」という概念があるくらいです。
権威主義的パーソナリティとは、1930年代のドイツのファシズム台頭の時期に 提出された概念で、自分が没落しつつあるという不安を打ち消すために、権威と同一化しようとする心の働きのことです。
また、社会学の2種類の自己肯定感とは、
1「自由な試行錯誤によって養われた自己肯定感」
いろいろと自分で自由にやってみて、そこで失敗したり成功したりしながら徐々に培われていくもので、それによって更に高い目標にチャレンジできるようになるということ。
2「崇高なものと一体化することによる自己肯定感」
「国」や思想など、自分が「崇高」だと思えるものと自分が一体化することによって得られるもの。
というもので、このうち2番目のものが「偽ダイヤ」に類似の概念です。
そして、イデアサイコロジーでも、「早期完了」の状態の人、つまり、「乳幼児期・児童期の経験」の影響が強く、自分の本質とつながれていないために自信が持てない人が、「自分以外の崇高なもの」たとえば、国・思想・科学的知識・スピリチュアル・仕事や家庭での立場・性別・有名人などに同一化することで、自己肯定感をあげようとすることを「他者化」と呼んでいます。
イデアサイコロジーでも、この他者化によって意識の成長が止まってしまうと考えています(詳しくは「意識の成長と退行―心の病気と他者化」へ)。
おそらく、塩田さんも「権威主義的パーソナリティ」「崇高なものとの同一化」「他者化」と同じ概念を指して「偽ダイヤ」と仰っているのだろうと思いました。
「感情」と性格の階層構造
また、『ハートドリブン』では、ビジネスにも心の安定にもとにかく「感情につながること」「感情を丁寧に扱う」「内側」「魂の進化」が重要だと書かれています。
これはイデアサイコロジーでも同様で、サイトでは「自分の本質」という言葉を使っています。
ただ、塩田さんの考え方とイデアサイコロジーが最も違う点は、「感情」と一口に言っても、それが生じる場所はいろいろあると考えるところです。
それを表しているのが、先程の性格の4つの階層構造です。感情は、一番表面の「中学生から現在までの経験」の層(他者化も含む)からも生じるし、塩田さんが苦しんだように、2番目の「乳幼児期・児童期の経験」の層からも生じます。また、単純に身体の調子がいい・キツイということから生じる感情もありますよね。
そして、塩田さんの考え方に入っていないのが、3番目のエニアグラムタイプです。
イデアサイコロジーでは、塩田さんの仰る「感情とつながる」「魂の進化」にはエニアグラムタイプの意識化とコントロールが必須だと考えています。「自我同一性」を確立するための、本当の自分、本質とつながる手がかりはエニアグラムタイプにあります。
塩田さんはエニアグラムはご存知ないと思いますが、奇しくも『ハートドリブン』の中に、エニアグラムタイプの影響を読み取ることができるんです。
塩田さんはエニアグラムタイプ5−4?
塩田さんが早期完了を脱し向かった先は、以上のような心の理論や「魂の進化」「瞑想」というものを重視した生き方でした。
このことと、塩田さんのお写真や動画で話されている姿を合わせて考えると、塩田さんはエニアグラムタイプ5−4だと私は感じました。
「え?5−4ってなに?」と思われた方もいらっしゃいますよね。
ここでエニアグラムについて、少しだけ説明しておきます。ご存知の方は飛ばしてくださいね。
エニアグラムとは、1950年代にオスカー・イチャーソが考案した9つの性格のタイプによる性格分析法で、AppleやDisney、Sony、IBMなどの世界的な有名企業が研修に取り入れていると言われています(詳しくは「性格を作る3つの要素」「エニアグラムタイプと意識の発達段階」の記事を御覧ください。)
タイプ1 | 裁判官:自分のルールを守りたい人 |
タイプ2 | 看護師:いい人と思われたい人 |
タイプ3 | 実業家:優位に立ちたい人 |
タイプ4 | 芸術家:存在確信を得たい人 |
タイプ5 | 研究者:世界を把握したい人 |
タイプ6 | 営業マン:みんなに好かれたい人 |
タイプ7 | 芸人:楽しい雰囲気にしたい人 |
タイプ8 | 教祖:人を動かしたい人 |
タイプ9 | 庭師:平和を維持したい人 |
(各タイプの名称はイデアサイコロジーで考案のもの)
また、サイトの方には書いていませんが、9つのタイプにはそれぞれ2つずつサブタイプというものがあります。
エニアグラムタイプ | サブタイプ |
タイプ1 | タイプ9 タイプ2 |
タイプ2 | タイプ1 タイプ3 |
タイプ3 | タイプ2 タイプ4 |
タイプ4 | タイプ3 タイプ5 |
タイプ5 | タイプ4 タイプ6 |
タイプ6 | タイプ5 タイプ7 |
タイプ7 | タイプ6 タイプ8 |
タイプ8 | タイプ7 タイプ9 |
タイプ9 | タイプ8 タイプ1 |
各タイプの両隣りのタイプがサブタイプとなり、例えばタイプ1ならば、タイプ1−9とタイプ1−2の2つができ、合計18種類のタイプが生じることになります。
本の出版まであまり詳しくは書けないのですが、タイプ5−4は世界を体系的に把握したいという欲求が根本にあり、興味が精神的に深いもの、抽象的なものに向かいます。見た目は、繊細で柔らかく優しい雰囲気を持ちますが、警戒心が強い傾向があります。奥に神秘的なものを秘めているという雰囲気を持つことが多いです。
塩田さんご自身も、
また、合宿では、絶対認めたくない自分の性格を、キャラクター化して表現するワークも行った。僕の場合、実は結構な臆病者なので「箱入りビビリ小僧元規」というキャラクターを描いた(笑)。
と書いています。
また、イデアサイコロジーではエニアグラムタイプ判定の際には、外見的特徴を重視します(詳しくは「エニアグラムタイプの内面的特徴と外面的特徴」へ)。塩田さんのお写真や動画を見ると、実業家に多いタイプ1やタイプ3、タイプ7や8とは違うな、タイプ5かもしれないと感じました。
過去のブログの読者の方はご存知だと思いますが、私もタイプ5−4です。塩田さんと考え方が似るのは、エニアグラムタイプのせいかもしれません。
そう考えると、塩田さんはもしお父様が亡くなられていなかったら、起業家とはならずになんらかの研究者になっていたかもしれません。資本主義社会の第一線で渡り歩いていくのは、相当のプレッシャーとストレスだったのではないかと、私は想像します。本来は、タイプ5−4は経済の話やリーダーシップを取ることはもっとも苦手とすることだからです。
でも、本来はそのような本質を持っていたとしても、「観念」があったからこそ猛烈な努力ができて、上場企業の創業者として成功しているとも言えるんですよね。
ですから、乳幼児期・児童期に形成された「観念」も含めた4つの階層すべてが塩田さんご自身なんですが、上の2つの層ではなく、エニアグラムタイプに重心を置き、それを意識化しコントロールすることが望ましい意識状態だとイデアサイコロジーでは考えています。
強い意志と勇気で自分の本質を取り戻した塩田さんが、これからどのような方向性に進まれるのか、とても楽しみです。
この記事では塩田さんの心理面に焦点を当てましたが、他にもビジネスにおいて重要とされる価値の変化(機能性から感情価値へ等)や企業経営のノウハウなども書いてあります。
興味の湧いた方はぜひ『ハートドリブン』読んでみてくださいね。